2007年8月5日日曜日

コミュニティビジネスとメガマンション

マンションのコミュニケーション、、、まだまだ捨てたもんじゃないですよ。

(アサヒ.comより引用)

最近、首都圏で、「メガマンション」と呼ばれる300戸から1000戸クラスの大規模マンションがおり数多く登場している。メガマンションは、建築というよりもはやひとつの街と言っていい。メガマンションの建設は、既存の街なかに、数千人が住まう全く新しい街が忽然(こつぜん)と出現するようなものだろう。それも見知らぬ人たちばかりだ。そこで、僕は、コミュニティをデザインするという発想でメガマンションの企画・設計に取り組んでいる。

 コミュニティデザインは、まずメガマンションが建つ街の地元住民へのグループインタビューからスタートする。そこで、地元住民に、自分たちが住まう街のすばらしさを徹底的に語ってもらい、その街に暮らす様々な「達人」や「有名店」をたくさん紹介してもらう。その成果として、その街の「人物図鑑」や「……ウォーカー」をつくる。

 それら冊子は、マンション販売のためのパンフレットの一部なのだけれど、その編集や制作も地元住民に参加協力してもらっている。その他にも、街の暮らしや文化を紹介するネットでの「ブログ」制作や「コミュニティ誌」の発行にもどんどん協力してもらう。販売センターがオープンすれば、「人物図鑑」に登場したアーティストに個展やイベントを開いてもらうのだが、その企画提案も地元住民にお願いしている。

 メガマンションでの暮らしが始まれば、見知らぬ者同士の暮らしのなかでの「……してほしい人」と「……してあげたい人」をつなぐ仕掛けを用意しておく。それを「マッチングシステム」と呼んでいて、この実践をやはり地元住民にお願いしている。これによって、様々なカルチャースクールやサークル活動がうまれていくことになり、その舞台となるのがメガマンションならではの充実した共用施設なのである。こうして見知らぬもの同士は、自然に顔見知りになり、コミュニティは形成されていく。

 メガマンションのコミュニティづくりに参画してもらう地元住民を「コミュニティサポーター」と呼んでいる。その多くは社会で実践可能なスキルを眠らせている主婦たちだ。そのコミュニティサポーターが、いま職能として確立しつつある。それは、新たなコミュニティビジネスの誕生と言ってもいいだろう。

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